ビタミンD3のサプリは乾癬治療に役立つか?ビタミンD3を徹底解説

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ビタミンD3は乾癬治療に効くと言われていますが、なぜなのでしょうか。

この記事ではビタミンD3が人体にどのような効用をもたらし、そもそもなぜビタミンD3が乾癬治療に用いられるようになったのかなどを解説します。

そして後半では、ビタミンD3を服用する場合、どのサプリがいいのかをお伝えしていきます。

ビタミンD3について

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そもそもビタミンD3はどんな特徴があるのでしょうか。

どんな経緯をたどって発見され、乾癬治療に使用されてきたのかご存知でしょうか。

ビタミンD3が乾癬治療に使われるようになるまでの経緯について説明してきます。

ビタミンD3が乾癬治療に用いられた経緯

昔、乾癬を患っている骨粗ショウ症の患者に、治療としてビタミンD3を内服してもらったそうです。

その後、患者の乾癬の皮膚症状が改善されたという事例から、乾癬治療にビタミンD3が有効なのではないかと推測されました。

そして1986年に大阪大学の森本先生(医学部老人内科)・吉川先生(医学部皮膚科)により、ビタミンD3による乾癬の症状を緩和する効果が実証されました。

そこからビタミンD3の外用剤が開発されるようになったのです。

ビタミンD3は1970年頃に発見されていたのですが、1980年頃に細胞レベルでの、乾癬への改善効果があると判明していきました。

本来、ビタミンD3は体の皮膚での紫外線の働きによって造成されます。

次に、肝臓や腎臓などで体内で加工されて、活性型ビタミンD3へと変化します。

活性型ビタミンD3は、骨を丈夫にするカルシウムを強化する効果がありますが、細胞で受容体に合体することで異常な皮膚のタンパク質を正常化させます。

このような理由でビタミンD3を用いることにより、乾癬における皮膚の増殖が抑制させられるのです。

皮膚に対するビタミンD3の効果

皮膚の表面には表皮が存在します。その表面積は一般的な大人で約1.6㎡の面積があります。

そして、その重さは意外にも体重の約16%も占めているのです。皮膚は体の臓器の中で、最も大きい臓器と言われてます。

皮膚の表皮は、皮膚の下層にある基底層の細胞が分裂し、有棘層、顆粒層、角層と本来なら四週間かかって皮膚の表面に押し上げられてきます。

この過程を「皮膚の分化」と呼ばれています。

体の内部に存在する活性型ビタミンD3は、細胞質内にあるビタミンD3の受容体と一緒になります。そして細胞の核へ移動し、DNAに様々な命令をします。

このビタミンD3の働きが、乾癬の病気の根本的な原因、つまり皮膚細胞(表皮ケラチノサイト)の過剰増殖や、分化障害を正常にすると言われています。

外用療法ではビタミンD3がオススメ

乾癬の治療方法は、外用・光線・内服・生物学的製剤の4つがあります。

そして乾癬の病態に応じて5段階からなり、最下段は活性型ビタミン D3 外用剤及びステロイド外用剤です。

次いで光線療法、レチノイド、シクロスポリン、生物学的製剤の順番で処方されます。

基本的にビタミンD3などの外用剤は、上に位置する治療法と併用が可能です。

軽症の場合は外用剤のみで、中等症以上で、全身療法や光線療法を併用して治療を行うのが一般的です。

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出典:ドボベット®軟膏に関する資料

しかし、乾癬が表皮角化細胞の異常増殖と、Tリンパ球を原因とする慢性炎症性疾患です。

この2つから考えると、外用療法(ステロイド、ビタミンD3)のうち、ビタミンD3 の使用は最も理にかなっていると言えるでしょう。

ビタミンD3は軽症から重症まで広く乾癬治療で使用することが可能であり、有効性・安全性は担保されているため、基本的な薬として使用されます。

日常の診療では、患者の外用アドヒアランス向上(早期における寛解導入、抗炎症作用) を期待して、ステロイド外用薬と共にビタミンD3を使用されることが多いです。

乾癬の原因と治療法

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ビタミンD3が乾癬に効果があると分かったきっかけは、乾癬を患っている骨粗ショウ症の患者に、治療としてビタミンD3を内服したときでした。

なぜかビタミンD3が乾癬治療に効果があるとわかりましたが、そもそもビタミンD3で乾癬を治療できたのはなぜなのでしょうか。

ここからは乾癬の原因と治療方法について説明していきます。

乾癬の原因

乾癬になると、皮膚の基底層から生じる下から上への分化が、4-5日で起こります。そして同時に皮膚が炎症しているという状態になるのです。

乾癬の原因は、様々な説がありますが、未だに明らかにはなっていません。

従来から乾癬の治療は、軽症なものから重症なものまで、外用剤は主にステロイドを処方されてきました。

日本往来の治療法

ステロイドに並行し、紫外線治療、ビタミンA(チガソン)の飲み薬を免疫を抑える薬として使用してきたのです。

いずれの治療法にしても乾癬完治に決定的な効果があるものはありませんでした。

乾癬治療の期間の長さから、ステロイド剤の副作用がありました。

一方、紫外線治療に関しても短期的に身体は問題ありませんが、一定量の照射を超えると発ガン性の危険性が高まります。

ビタミンAも免疫抑制剤として使用する際、副作用がありました。

欧米での乾癬治療

ヨーロッパの例では、一番に処方箋の量が多かったのがビタミンD3軟膏のドボネックスです。

二番目にはステロイド剤、三番目にサルチル酸、四番目に日本で使用されなくなりましたがタール剤…というような順番で乾癬治療に使われてきました。

ヨーロッパや米国では、やはりビタミンD3が一番使われる治療薬として活用されているようです。

ビタミンD3軟膏は他の治療と併用すると効果的

ビタミンD3軟膏は海外では多くの使用経験があります。

その使用方法の代表例が

  • コンビネーション(Combination:組み合わせ)治療
  • シークエンシャル(Sequential:連続的な)治療

になります。

ビタミンD3軟膏を単体で利用しても、乾癬の症状が緩和されない患者さんが数多くいます。

この現状を打破するために、効率よくそれぞれの治療の長所を引き出そうとするのがコンビネーション治療と、シークエンシャル治療です。

コンビネーション治療

コンビネーション治は、同時期に複数の薬を活用して、薬のそれぞれの効果を高め、個々の薬の使用量を抑制して、副作用の発症を防ぐ治療です。

ビタミンD3軟膏のケースでは、外用剤と共に、ステロイド外用剤の使用が挙げられます。

薬の効用を高め、ビタミンD3軟膏の刺激性を軽くする効果も見込めます。

共に使用する薬剤の種類によって、ビタミンD活性の低下を招く可能性もあり、独断で安直な同時使用は注意しましょう。

また、内服剤との併用も挙げられます。

免疫抑制剤、ビタミンA誘導体との同時使用で乾癬緩和の効果が見込め、薬の投与量を抑えることも可能です。

内服の他には、ソラレン長波長紫外線(PUVA)療法、中波長紫外線(UVB)療法との併用が効果的です。

シークエンシャル治療

シークエンシャル治療は、短期使用で著しい効果が見込める薬と、短期使用では効果が期待できないが、長期使用では副作用等の恐れのない薬を組み合わせて使用する治療方法です。

シークエンシャル治療では、それぞれの薬の治療効果を可能な限り生かすと同時に、副作用を回避し、長期にわたる乾癬の症状の緩和することができます。

外用剤に関しては、ビタミンD3軟膏で濃度の違うものを組み合わせて使うことができ、ステロイド外用剤とも併用が考えられます。

例えば、ステロイド外用剤の使用頻度を徐々に下げ、ビタミンD3軟膏を増やし、最終的にビタミンD3軟膏のみに時期を見て変えていく治療があるのです。

しかし、始めからステロイド外用剤を用いて治療を開始したケースでは、ビタミンD外用剤への急な切り替えが原因でリバウンドによる症状悪化の可能性があります。

したがって乾癬の症状が重いケースでは、コンビネーション治療で紫外線治療や内服剤の服用を同時に行うのが適切です。

ビタミンD3外用剤のデメリット

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ビタミンD3が乾癬治療に効果があるのはわかりましたが、ここからは副作用などのデメリットについても説明していきます。

ビタミンD3の商品を購入する経済的な負担や、腎臓が弱い方への作用は特に注意が必要です。

ビタミンD3の副作用

ビタミンD3製剤も薬ですので、副作用というものがあります。

特に体内のカルシウム値に影響を及ぼすことが有名です。

一定量のビタミンD3を使用する患者には、1・2ヶ月後に尿中、または血液中にあるカルシウム値を検査し、血液中におけるカルシウム値が上昇していないか、チェックすることが必要になってきます。

カルシウム値の上昇が具体的に、どのような悪影響を及ぼすかというと、高カルシウム血症によって、

  • 食欲不振
  • 脱力感
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • めまい
  • 腹部膨満感

など様々な副作用が発症します。

全ての患者に症状が現れるわけではありません。

しかし、ビタミンD3に対して過敏症の可能性があるので、これらの副作用の症状に注意しながら使用していくことが大切です。

ビタミンD3を使用してはいけない人

ビタミンD3は、体内でカルシウム濃度に影響を与えますので、腎臓などが弱っている患者は、使用に注意が必要になります。

腎臓は、骨を強化するのに重要な働きを持つ活性化ビタミンDを作っています。

活性化ビタミンDは、骨を丈夫にするカルシウムを腸で取り組む際に必要です。

しかし、腎臓の働きが悪いと、活性化ビタミンDがうまく作られないのです。

その場合、腸からカルシウムがうまく摂取されなくなるので、骨が弱体化していくので注意しましょう。

また、妊婦さん・子供に対するビタミンD3の投与は安全性が確立していないので、気をつけましょう。

薬代が経済的な負担になる

薬価基準によるとビタミンD3を含む薬は以下の通りです。

ボンアルファ軟膏 1グラム155円
ドボネックス軟膏 1グラム154円
オキサロール軟膏 1グラム155円
ボンアルファハイ軟膏 1グラム308円

1グラムで150円以上もするので、売られているチューブ形式(10g程度)で軟膏を買うと10倍以上の値段がするわけです。これは高いでしょう。

この中でもボンアルファハイ軟膏がなぜこんなに高いのかというと、ボンアルファハイ軟膏は1日1回の使用だけで、他の軟膏の2回分の使用と同等の薬理効果があるからです。

そのため、ボンアルファ軟膏の半分の使用量で同等の効果が得られると評価されているのです。

厚生労働省の薬価基準の設定によってこのような値段にされていますが、患者の視点から考えると高額なことには変わらないでしょう。

ビタミンD3のサプリメント

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ここまでビタミンD3の効果について書いてきましたが、ここからはビタミンD3を配合したサプリメントについて記載していきます。

実際にサプリメントでビタミンD3を摂取する際に、どのようなことに気をつける必要があるのか説明していこうと思います。

ビタミンD3をとれるサプリメント

ビタミンD3を取れるサプリメントで有名なものは多くありません。

その中でも特に流通しているのが「ビタミンD-3 5000IU 120ソフトカプセル」です。

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サプリメントなので体への負担が少なく、継続しやすいのが特徴です。

ビタミンD濃度をサプリメントで上昇させる

乾癬が発症したら、ビタミンD濃度を検査してみることをお勧めします。

乾癬治療に効果があるビタミンD濃度は50-70 ng/mlです。

年間を通じてこの値を維持する必要があります。

ビタミンD3は免疫を調整する機能があり、乾癬を含む免疫疾患の方には欠かせないので、比較的続けやすいサプリメントを利用するのがおすすめです。

また、適度に日光を浴びることで、ビタミンD濃度が治療効果のある濃度に達します。

その結果、さらなる良い治療効果を得られるのです。

ビタミンD3サプリはビタミンK2・マグネシウムと一緒に摂ろう

ビタミンD3が配合されたサプリメントを使うなら、ビタミンK2・マグネシウムも一緒に摂取するようにしましょう。

ビタミンD3だけでは、体に良い治療効果を与えることができないのです。

ビタミンK2

ビタミンD3は脂溶性なので、健康につながる脂肪分と共に摂取すると吸収が良いのです。

ビタミンK2の働きとしては、身体の必要な箇所にカルシウムを届ける役割があります。

ビタミンK2の量が不足すると、カルシウムが動脈・軟組織に溜まってしまいます。

さらに、カルシウムが石灰化すると、動脈硬化につながると言われています。

ビタミンDNAの不足が動脈硬化の原因と考えられていましたが、現在では、ビタミンD3の不足ではなく、ビタミンK2の不足が石灰化を促すことが分かっています。

マグネシウム

一方、マグネシウムも、カルシウムの機能とビタミンD3の活性化に大切な役割を担います。

マグネシウムはビタミンD3と酵素を活性化させる機能があります。

酵素がビタミンD3を代謝しますが、ビタミンD3を代謝する全ての酵素は、代謝のときにはマグネシウムが必要になるのです。

ビタミンD3とビタミンK2に関しては、マグネシウムが足りなくなりがちなので、マグネシウムが不足の状態でカルシウムのサプリメントを摂取すると症状を悪化させる危険性があるのです。

まとめ

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ビタミンD3が乾癬治療に使われるようになった成り立ち、乾癬に対する効用、副作用、サプリの使用上の注意について解説してきました。

ビタミンD3を摂取するには、サプリメントの「ビタミンD-3 5000IU 120ソフトカプセル 」などがあります。

しかし、ビタミンD3は乾癬による過剰な皮膚細胞の増殖を防ぎますが、その副作用や経済的な負担を考慮して使用する必要があることに気をつけていきたいですね。