ビオチンは乾癬に有効?皮膚疾患にどのような影響をもたらすのか

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乾癬治療ではビオチンを用いた治療は有名です。

しかし、ビオチンはビタミンの仲間だと知っていましたか?

そして、ビオチンが具体的に乾癬などの皮膚疾患にどのような影響を与えるのかご存知でしょうか。

この記事ではビオチンの特徴・効果・併用すべきものについて、詳細に説明していきます。

ビオチンとは?

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ビオチンは乾癬治療に効果があるとして有名です。

しかし、ビオチンとはどんな物質で、どのような特性を持っているのでしょうか。

この章では、ビオチンの特徴、体内に対する働き、どんな食物から摂れるのかについてお伝えしていきます。

ビオチンの概要

ビオチンとは、ビタミンHのことを表します。

皮膚の炎症を防止する因子として発見され、乾癬などの皮膚疾患の治療で用いられます。

ビオチンは哺乳類では自身で作り出せないため、外部から体内に取り入れるのが必須の水溶性ビタミンです。

食物から摂取する以外にも、腸内細菌がビオチンを合成しますが、腸内細菌の合成量では人間における必要な量を確保できないと言われます。

ビオチンは人間の体では、4種類のカルボキシラーゼ

  1. ピルビン酸カルボキシラーゼ:PC
  2. アセチルCoAカルボキシラーゼ:ACC
  3. プロピオニル CoAカルボキシラーゼ:PCC
  4. メチルクロトニル CoA カルボキシラーゼ:MCC

の補酵素として、カルボキシル化反応を促しています。

この4種類の酵素反応は、分岐鎖アミノ酸、エネルギー代謝糖新生、脂肪酸合成、などに関係します。

基本的に、ビオチンは様々な食品に含有されているので、一般的な食生活をしている人は欠乏症になりづらいです 。

ビオチンの供給源になる食品

ビオチンは様々な食品に含有されていると言いましたが、含有量には個体差があります。

食物 ビオチン含有量
牛レバー 96μg
卵黄 52μg
野菜・果物 10μg以下

(値は100 gあたり)

他には、レバー(鶏、豚)、魚介類(いわし、にしん、牡蠣)、大豆などの豆・ピーナッツ・穀類にビオチンは含まれます。

ビオチンの特徴

ビオチンは色が無色の針状結晶です。

酸性、アルカリ性、中性、酸素、光には安定して形状を保ちますが、熱には不安定です。

加えてアルカリ溶液、エタノール水には溶けるのですが、アセトン等の有機溶剤では溶けづらいです 。

また、ビオチンは保存加工や食品加工によって消失して、残存率は20~90%になります 。しかし、肉の加工では77%も残存します。

ビオチンの吸収、働き

食物中のビオチンは、食物の組織内で大半がタンパク質と共有結合します。

膵臓のビオチニダーゼにより、食物の中のタンパク質からビオチンが分離して、能動的な輸送によって空腸から吸収されるのです。

血液中に移動したビオチンは、肝臓で作られた輸送タンパク質(ビオチニダーゼ)と結合して、細胞内に吸収されます。

細胞内で分離したビオチンの役割は、4種類のカルボキシラーゼの補酵素になることです。

ビオチンにおける乾癬治療の効果とは

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ビオチンがどんな性質を持つビタミンなのかお分かりいただけたと思います。

このビオチンが乾癬などの皮膚疾患の病気で、「ビオチン療法」として活用されています。

この章ではビオチンが、乾癬に対してどのような効能をもたらすのかを詳しく説明していきます。

ビオチン療法とは?

皮膚の機能を正常な状態に保つビオチンは、皮膚のビタミンと言われます。

血液の循環をなだらかにし、皮膚の炎症を抑制して、糖質・脂質等の代謝やコラーゲンの生成にも関係します。

また、新陳代謝を機能を底上げして、皮膚細胞のターンオーバーサイクル(増殖と死滅)を早めることで皮膚の再生能力を向上させる働きもあります。

一般的にビオチンは、サプリメントで皮膚・頭皮が健全であるために摂取する人が多いのですが、乾癬などの皮膚疾患の治療としても使用されます。

それがビオチン療法と言われています。

ビオチンを乾癬治療に用いる理由

ビオチンを積極的に摂取することで、尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を改善していきます。

尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患が発症し、症状が重症な場合は、ほとんどがステロイド剤の治療となります。

しかし、ステロイド剤は長期的に服用すると副作用も多発するので、できる限り短期間かつ少量の服用が良いとされてます。

ステロイド剤の使用量を減らすという理由から、ビオチンを内服投与し、乾癬などの症状改善を図ることがあります。

ビオチンの効用

尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患が発症する患者は、血清中のビオチン濃度が低くなりがちです。

そのような患者に積極的にビオチンを摂取させると、体内のビオチン濃度が上がり、乾癬などの症状が改善される場合があります。

皮膚疾患によるビオチンの使用は女優の奈美悦子さんが、掌蹠膿疱症性骨関節炎をビオチンを用いて完治したことで、メディアで取り上げられるようになったのです。

ビオチンを用いることで、身体の免疫異常を改善する作用があり、加えてアレルギーになりづらい体質に改善するという研究結果もあります。

ビオチンの効用を確実に発揮するには

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ビオチンはビタミンなので、体内での吸収を良くするためには、ビオチン単体では効果が薄い場合があります。

乾癬治療の効果を高めるためにも何を併用すればいいか説明していきます。

ステロイド軟膏で対症療法のサポート

ビオチンを用いた治療には、効果が強くないステロイド軟膏を併用します。

効果が強くないステロイド軟膏は、ワセリンで薄めたものを利用することが多く、症状が良くなればステロイドの使用は一旦やめましょう。

ステロイドは副作用が強いので、長期的な使用は厳禁なのです。

ミヤリサンで腸内環境を整える

ミヤリサンは酪酸菌を含有する整腸剤を指します。

ビオチンを摂取しても、腸内環境のバランスが良くないと悪玉菌の餌として食べられてしまい、意味がありません。

つまりビオチンを摂取したときに、腸内環境をいい状態にしておく必要があります。

このような理由から、腸内環境をベストなバランスに整えることができる酪酸菌を含有したミヤリサンをビオチンと共に摂取する必要があります。

ミヤリサンによって腸内細菌のバランスは改善され、善玉菌が優位の状態になり、ビオチンの吸収率は向上します。

ビオチンを用いた治療方法では、1日にビオチンを9,000mcgー12,000mcgに対して、ミヤリサンを40ー120mgの分量で内服するのがオススメです。

この分量を1日3回に分けて摂取します。

ビタミンCでビオチンの吸収率を高める

ビタミンCはビオチンの吸収を向上させる役割があります。

そして免疫力を底上げして、乾癬の症状を安定させる効果もあるので、免疫バランスを整えるために、必要不可欠な栄養素です。

ビオチンを用いた治療方法では、1日にビオチンを9,000mcgー12,000mcgに対してビタミンCは350ー1,000mgの分量で内服しましょう。

ミヤリサンと同じく、この分量を1日3回に分けて摂取します。

ビオチンもビタミンCも、水溶性のビタミン群なので、1度にまとめて内服するより、分割して摂取した方が体内に吸収されます。

ビオチン療法では、1日分の適切なビオチン摂取量を超えています。しかし、ビオチンもビタミンCは水溶性で体外に排出されやすいので害はほぼありません。

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※ビオチンの食事摂取基準(μg/日)1mcg = 1μg

出典:厚生労働省

ビオチンもビタミンCもビタミンなので、薬と比較して副作用も少なく、安全性も高いので安心して服用できます。

同様に、乾癬とビタミンDの関係性についてまとめた記事もございますので、こちらを参考になさってください。
>>ビタミンD3のサプリは乾癬治療に役立つか?ビタミンD3を徹底解説

まとめ

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ビオチンの特徴から、乾癬などの皮膚疾患の治療方法、ビオチンと併用すると効果が大きいものについて解説してきました。

ビオチンは体内から免疫機能を改善し、皮膚疾患の改善を促します。

ステロイドなどの外用薬は対症療法なので、ビオチンを服用し、体内の免疫機能の欠陥を改善して、根本から乾癬を治していきましょう。